ポリプロピレン(PP)とは、炭素と水素からなる重合体(ポリマー)で、汎用樹脂の一種です。
プラスチックのなかでも生産量が非常に多く、比重が0.9と軽量な材料です。
使用するメリットとして
●軽量性
ポリプロピレンは、比重が0.9と軽量です。比重が1よりも低いことから、水に浮かぶほどの軽量性を有しています。そのため、製品の軽量化目的で採用されることがあります。
●耐熱性
ポリプロピレンは、熱可塑性樹脂のなかでも耐熱温度が高い傾向にあります。
●耐薬品性
ポリプロピレンは、薬品による影響を受けにくいため、科学機器や医薬機器などにも多く採用されています。
●機械的強度に優れる
ポリプロピレンは、機械的強度に優れており、表面が硬くて耐摩耗性も良好です。
●低コストで大量生産できる
ポリプロピレンは、切削加工や曲げ加工などの加工がしやすく、射出成形や押出成形などさまざまな製法に対応できます。金型を使った製造をすれば、低コストで大量生産が可能です。
などがあります。
また、デメリットとして
●耐候性に乏しい
ポリプロピレンは、一般的に紫外線に弱く、日光に当たると白くなってしまうので、屋外での使用には適していません。ただし、酸化防止剤などの添加剤を入れることで、改善が見込めます。
●接着しにくい
ポリプロピレンは、接着性に乏しい特徴があります。表面を粗くするなどの下地処理を施すことで改善はされますが、金属を接着するほどの強度を得るのは難しいです。
●印刷しにくい
ポリプロピレンは、そのままだと印刷が難しい材料です。印刷したい場合は、接着のときと同じく下地処理を施す必要があります。
などがあります。
ヒクマでは製造方法として主にニードルパンチ製法やサーマルボンド製法を行います。
製品としては、油吸着材などのフィルターや寝装品、衣料中材に使用されています。